健ちゃんの妄想部屋
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僕の頭の中の物語たち
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ここはアリアル王国という国。
王様のユールが統治している王国です。
ユール王は働くことがとても嫌いな王様で、いつも楽ばかりしようとします。
ご飯を食べるのも、服を着替えるのも、お風呂に入るのも、全部家来にやってもらっていました。
ろくな法律も作らず、国政はボロボロでした。
そんなユール王に国民はいつも頭にきていました。
「自分ばかり楽して!俺らの生活は苦しくなるばかりだ!」
「そうだ!お前も働け!本当は私たちだって働きたくないんだ!」
「そうだそうだ!」
さすがのユール王も考えました。
そして閃きました。
「よし!わしだけが楽をするのは申し訳ない。国民全員が楽をできるようにしよう!ロボットを作ろう!」
それからというものの、王国の予算のほとんどはロボットなどのハイテクノロジー開発に注ぎ込まれました。
たくさんの研究者たちが毎日研究室にこもり、みんなが楽をできるようなロボットを開発していきました。
やがてユール王が思い描いたロボットができました。
それに乗り込むと、自分で歩かなくてもロボットが歩いてくれる。
好きな食べ物も勝手に口に運んでくれる。
喋らなくても代わりに言いたいことをロボットが言ってくれる。
そんな夢のようなロボットがとうとう完成したのです。
「よくやった!これで国民全員が楽に生きることができるぞ!」
ユール王は喜びました。
国民も喜びました。
一部の人はロボットの導入に反対していたようですが、国王軍によってすぐに殺されてしまいました。
「こりゃ楽だ!」
「うーん。快適」
それからのアリアル王国民は、とても楽に暮らすことができるようになったのです。
それから1年・・・。
遥か遠くの国、アボイ共和国から一人のバックパッカーがアリアル王国へやってきました。
彼は最新のテクノロジーを誇るアリアル王国を一度見てみたいと思い、大金をはたいて訪れてきたのです。
「うわー。ここがアリアル王国かー。すごいなー。ロボットがいっぱいだー」
旅人はとても興奮しながらアリアル王国の街を歩きました。
少ないお金を使って、食事や買い物、観光を楽しみました。
やがて旅人は気付きました。
「なんで誰もいないんだ?」
旅人はすぐに、“ロボットしかいない国”に飽きてしまい、国へ帰りました。
「きっとアリアル王国の人は、自分の国は退屈だからってロボットに全部任せてしまって、自分たちは海外旅行を楽しんでるんだ。うん、そうに違いない!」
アリアル王国の人たちは確かにそこで暮らしていました。
1年前、ロボットが導入されてからも確かにそこにいました。
あれからもたくさんの旅人をもてなしてきたはずです。
ただ、アリアル王国の人たちは、人間である必要性を失っただけなのです。
動く必要性、喋る必要性。
やがてロボットが一通りの行動を覚えてからは、考える必要性さえなくなりました。
意思を失った人間は、もう人間である必要性を失ったのです。
もう人間である必要がなくなったアリアル王国民たちは、とても楽に人生を過ごすことができるようになったのでした。
「これが君達の望んだ生活だろ?」
ユール王のロボットがつぶやきました。
王様のユールが統治している王国です。
ユール王は働くことがとても嫌いな王様で、いつも楽ばかりしようとします。
ご飯を食べるのも、服を着替えるのも、お風呂に入るのも、全部家来にやってもらっていました。
ろくな法律も作らず、国政はボロボロでした。
そんなユール王に国民はいつも頭にきていました。
「自分ばかり楽して!俺らの生活は苦しくなるばかりだ!」
「そうだ!お前も働け!本当は私たちだって働きたくないんだ!」
「そうだそうだ!」
さすがのユール王も考えました。
そして閃きました。
「よし!わしだけが楽をするのは申し訳ない。国民全員が楽をできるようにしよう!ロボットを作ろう!」
それからというものの、王国の予算のほとんどはロボットなどのハイテクノロジー開発に注ぎ込まれました。
たくさんの研究者たちが毎日研究室にこもり、みんなが楽をできるようなロボットを開発していきました。
やがてユール王が思い描いたロボットができました。
それに乗り込むと、自分で歩かなくてもロボットが歩いてくれる。
好きな食べ物も勝手に口に運んでくれる。
喋らなくても代わりに言いたいことをロボットが言ってくれる。
そんな夢のようなロボットがとうとう完成したのです。
「よくやった!これで国民全員が楽に生きることができるぞ!」
ユール王は喜びました。
国民も喜びました。
一部の人はロボットの導入に反対していたようですが、国王軍によってすぐに殺されてしまいました。
「こりゃ楽だ!」
「うーん。快適」
それからのアリアル王国民は、とても楽に暮らすことができるようになったのです。
それから1年・・・。
遥か遠くの国、アボイ共和国から一人のバックパッカーがアリアル王国へやってきました。
彼は最新のテクノロジーを誇るアリアル王国を一度見てみたいと思い、大金をはたいて訪れてきたのです。
「うわー。ここがアリアル王国かー。すごいなー。ロボットがいっぱいだー」
旅人はとても興奮しながらアリアル王国の街を歩きました。
少ないお金を使って、食事や買い物、観光を楽しみました。
やがて旅人は気付きました。
「なんで誰もいないんだ?」
旅人はすぐに、“ロボットしかいない国”に飽きてしまい、国へ帰りました。
「きっとアリアル王国の人は、自分の国は退屈だからってロボットに全部任せてしまって、自分たちは海外旅行を楽しんでるんだ。うん、そうに違いない!」
アリアル王国の人たちは確かにそこで暮らしていました。
1年前、ロボットが導入されてからも確かにそこにいました。
あれからもたくさんの旅人をもてなしてきたはずです。
ただ、アリアル王国の人たちは、人間である必要性を失っただけなのです。
動く必要性、喋る必要性。
やがてロボットが一通りの行動を覚えてからは、考える必要性さえなくなりました。
意思を失った人間は、もう人間である必要性を失ったのです。
もう人間である必要がなくなったアリアル王国民たちは、とても楽に人生を過ごすことができるようになったのでした。
「これが君達の望んだ生活だろ?」
ユール王のロボットがつぶやきました。
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